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第三に、骨に付着している筋肉が、急に引き伸ばされるために小さな断裂、俗にいう肉離れが腰におこるためです。

 

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これらが、ぎっくり腰の主な原因ですが、どれか一つだけが原因となっているという場合は少なく、これらいくつかの原因が絡み合って、腰の痛みを作り出しているものと考えられます。
それではぎっくり腰の治療法についてお話しします。
ぎっくり腰は、症状が派手な割には、安静にしていれば、普通は数日間で痛みが軽くなります。
ぎっくり腰の治療で一番大切なことは、痛みの強い間は痛みの最も少ない姿勢でじっと寝ていることなのです。
痛みの少ない姿勢を保つには、硬めのベッドで仰向けになり、膝の下に枕を入れて寝るか、あるいは膝を曲げて、横になった姿勢で寝ることです。
同時にビニール袋に冷蔵庫の氷を三〜四個入れ、それで腰を冷やすとか、蒸しタオルで腰を温めたり、軽くマッサージをすることも痛みをやわらげますし、沈痛消炎剤を内服したり、座薬を使って痛みをやわらげるのもよいでしよう。
このようにして安静にしていると、遅くとも一〜二週間で痛みは軽快してきます。
痛みがやわらぐ前に動きだすと悪化してしまい、かえって長引くことになりますので、最初は無理をしないことが何といっても大切なのです。

 

 

 

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